上司の上司、そして同僚と飲んでいて「大人と子供の違いはどこだと思う?」という話になった。
その日の私は、マナーを守れるか守れないかじゃないかと言った。
「ルールを守る」というのは、与えられたものを守るというものにすぎない。
言われた通りに守る、という表層的な行為だ。
しかし「マナーを守る」は、今自分が存在している空間において、周囲を不快にさせないためにどう振る舞うべきかという、自身の判断力を求められるように感じるからだ。
侵してはならない大事なものが何か、本質がきちんと理解できていないとできないことだからだ。
他のメンバーからもいろいろ意見が出た。
酒が入っていたので細かくは覚えていない。
そして、最終的には
「自己犠牲という観念があるかないかが境目だ」
という結論になった。
つまり、どんなに年をとろうとも、俺が俺がと自分のやりたいことだけをやって、後に続く者の事を考えないのは子供なのだと。
確かにそうだ、飲み会の参加者たちは酔っ払い回らない頭ではあるものの、一同納得した。
しかし一方で、今の時代自己犠牲ができる人間ほど割を食う時代だという現実もある。
そこらへん、どう折り合いをつけるか悩まなきゃいけないところが、どうも最近社会が病んでいる用に感じる部分なのかもしれないと思ったのだった。